哲本哲思

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エッセイ(3)雪も雪とて気まぐれに我々のもとに降ってくるのではない

雪もまた自然の摂理と、ある種契約を結んだ上で我々の前に舞い降りてくるのだ。水蒸気が大気中の塵とくっついて降りてくるただそれだけのことではあるが。

 

そして、彼らは任務を全うしてゆく。時には暑さに耐え何重もの層となり一致団結し、見るものを魅了し、冬の訪れを告げる。雪が降り始めるたびに私自身、毎年毎年「あ〜!雪降った〜」と心の中で保育園児のような心持ちになってしまう。これは、雪の持つ力ではないか。雪は一瞬の間無垢で何物にも心躍らせたあの時に戻らせてくれる。

 

しかし、やりすぎは何事にもマイナスだ。豪雪地帯の者にとっては雪など煩わしいものでしかないのかもしれない。

 

そんな雪は私達雪の少ない地域の者にとっては、「恋」を連想させる。いかにもドラマに出てきそうな幻想的な場所を作り出し、その場の二人のためのとっておきの雰囲気を提供する。時に、ロマンチックな場を作り、時に、切ない雰囲気を作り出す。

 

ほっとけば融けてしまう、そんな雪の刹那的な存在と、一面をどこまでも白く埋め尽くすことがどうも幻想的な雰囲気を生み出しているのだろうか。

 

この雪が融ければ春の訪れを感じることになるだろうか?

 

来春の桜はあなたにとってどんな桜ですか?私には特別な桜になりそうです。